第7の栄養素フィトケミカルのまとめ - 美容と健康のために!
第7の栄養素と呼ばれているフィトケミカル。「美容や健康にいい働きをしてくれるのでは?!」と考えられていて、いろいろな調査がされてきました。
フィトケミカルは、野菜や果物に含まれていて、その数は10,000種類以上もあるとされています。
ちなみに、第1~5の栄養素(五大栄養素)は、炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル。第6の栄養素は食物繊維で、第7のフィトケミカルは、色(色素)、香り、苦味(辛味)などの食物成分となっているんですよ。
このフィトケミカルの意味ですが、フィト=ギリシア語で「植物」、ケミカル=化学物質。
とはいえ、科学で人工的に作られたものではなく、あくまでも、天然の植物に由来するものなんです。自然の野菜が持つ化学物質といえば分かりやすいでしょうか。
野菜&果物とフィトケミカルの関係って?
野菜や果物は、フィトケミカルの力で外敵から身を守っています。
私たちは、いろいろな方法で外敵から身を守っていますよね。見かけや武術、女性でも簡単に使える護身用アイテムなどたくさんあります。
自分の意思で戦えない野菜や果物にとっての護身術が、フィトケミカルというワケなんです。
野菜や果物にとっての外敵とは、害虫や紫外線。紫外線は野菜たちにジワジワとダメージを与えていきますし、害虫は体そのものを食べてしまうとっても危険なヤツ。
それなのに、野菜も果物も、自分で安全なところに避難することができないので、たまったものではありません。
そこで、フィトケミカルを身につけるようになったんですって。
色やニオイ、味のように、野菜や果物が自分で身を守るために見に付けたものがフィトケミカルなんです。
ちなみに、甘さやいい香りなどもフィトケミカルですから、すべてが護身用というわけではないんですよ。
主なフィトケミカルの例
- アリシン(ニンニク)
- アントシアニン(ぶどう、ブルーベリー):視力低下予防
- イソチオシアネート(キャベツやブロッコリーなどアブラナ科の野菜):血液サラサラパワー
- イソフラボン(大豆、豆腐など):女性ホルモンに似た働きで美容パワー
- カテキン(お茶)
- カプサイシン(とうがらし):辛味
- クロロフィル(ほうれんそう、ブロッコリーなど):緑色の野菜
- タンニン(ワイン、お茶):渋み
- フラボノイド(たまねぎ、パセリ、柑橘類のフルーツ)
- プロビタミンA(かぼちゃ、にんじん、ほうれんそう):体内でビタミンAに変換される
- ポリフェノール(ブドウ、りんご)
- リグナン(ゴマ)
- リコピン(スイカ、トマト):赤色の野菜
- ルテイン(ブロッコリー、とうもろこしなど)
- βカロチン(緑黄色野菜):体内でビタミンAに変換される、重要なフィトケミカル
※フィトケミカルをイチバン含んでいる野菜はブロッコリーで、その数なんと200種類以上なんです!
フィトケミカルが人に与える効果とは?
フィトケミカルは、人間の体の中でも同じように働くことが、研究によって分かっています。
10,000種類以上もあるため、その効果・効能はさまざま。活性酸素を取り除いたり、免疫力を高めたり、がんなどの病気予防の役立つものまであると考えられているんですよ。
こんな、アメリカでの研究結果があります。
野菜ジュースや果物ジュースを週3回以上飲む人は、飲まない人よりもアルツハイマーの発生リスクが76%も低いのだとか。
スキンケア製品でもフィトケミカル配合のものが出ているくらいですから、これから、フィトケミカルはもっともっと有名になっていくのかもしれませんね。
そんな、フィトケミカルを有効に取り入れる方法があるんですよ。
例えば、トマト。
色もフィトケミカルの1つであることは最初にお伝えしたとおりなんですが、色の濃いトマトは、フィトケミカルが多いんだとか。
トマトの赤色はリコピンの赤色で、リコピンには活性酸素を取り除いたり、肌を紫外線から守ったりという働きがあるんです。
言いかえれば、アンチエイジングのフィトケミカルってところでしょうか。赤色が濃いトマトほど、アンチエイジングに役立つかもってことですね。
それと、皮の部分にたくさん含まれていることも知られています。野菜でも、果物でも。
だから、食べるときはできるだけ皮ごと食べるのがベスト。
効率よく摂取するなら、野菜&フルーツジュースにするのがラクですが、ここで注意が1つあります。
ジュースにすると、栄養素が壊れてしまって思ったほど栄養を取ることができなくなります。
そこで、ジュースにして飲むならジューサーを使わず、栄養を壊してしまわないようにミキサーで粗ごしにして飲むのがベストなんですよ。
毎日の食卓で野菜や果物のフィトケミカルを効率よく摂取して、美容と健康に役立てるなら、粗ごし野菜&フルーツジュースが一番いいようです。