野菜ジュースの歴史
野菜ジュースを初めて商品化した企業
野菜ジュースを初めて商品化したのは、アメリカの食品会社であるキャンベル・スープ・カンパニー。
商品名はV8野菜ジュース(ぶいはちやさいジュース)で、ベジタブル(vegitable)の「V」と野菜を8種類使っていたことから、V8のネーミングになりました。
日本でも商標登録されているんですよ。
V8野菜ジュースに使われている野菜は、トマト、ビート、セロリ、ニンジン、レタス、パセリ、クレソン、ほうれん草。
9割方トマトが使われているので、ほぼトマトジュースなんですね。
一方、日本は、東洋食品株式会社(現ゴールドパック)が1959年に発売した野菜ジュースが日本初。
東洋食品株式会社は、1974年にニンジンジュースを独自開発するなどで知られ、今では、生協(coop)にて「野菜がおいしい21」のネーミングの野菜ジュースをリリースしています。
健康日本21構想と野菜ジュース
1990年代になると、厚生労働省は現代人の健康促進を図るために「健康日本21」構想を打ち出しました。
これは、21世紀における国民健康づくり運動のこと。期間は、2000年から2012年までの13年間です。
具体的には、生活習慣病対策などが各自治体(都道府県)や医療健康関連団体レベルで行われていますが、飲料メーカーでは、野菜ジュースに使う野菜の品目数を増やしたり、栄養素をバランスよく配合する動きが活発になったのです。
というのも、当時は健康づくりのキーワードとして「1日に30品目の食材を食べる」が目標とされていたから。
今では、30品目を1本で摂れる野菜ジュースが売られていますが、健康日本21が元々の火付け役なんです。
野菜ジュースの移り変わり
今では「健康」のキーワードがとても注目されていて、一時期、テレビ番組は健康情報で一色だったこともありましたね。
それほど、健康への関心は高く、このホームページをご覧になっているあなたも健康に関心があることでしょう。
さて、健康の注目度が高くなるにつれて、野菜ジュースはどんどんメジャーになっていきました。
スーパーの売り場では、野菜ジュースコーナーが広い幅を占めているのはご承知のとおり。
飲料メーカーでは、お中元・お歳暮など用に野菜ジュースギフトをラインナップしています。
それどころか、三○などの有名一流デパートでは、オリジナルの野菜ジュースギフトを用意していますし、中には、1リットルで5,000円ほどもする高級野菜ジュースまであります。
極めつけは、お酒。野菜ジュースで有名な「カゴメ」は、野菜とカクテルを融合した「べジーテ」や、トマト×カクテルの「トマーテ」を作っています。
バーで見かける、ビールにトマトジュースを注いだカクテル「レッドアイ」も有名ですね。
このように、野菜ジュースは健康のためだけではなく、趣味や社会生活にも浸透してきているんです。
野菜ジュースから青汁へ
美容や健康のために野菜ジュースを飲んでいるうちに、もっと栄養成分をしっかり摂りたいと考える方は、野菜ジュースを卒業して青汁を飲んでいます。
確かに、同じ量でも野菜ジュースより青汁の方が栄養素がたっぷり。
目的意識が高いからこそ、青汁を飲み始めるのは当たり前とも言えますね。
けど「青汁はマズい」が一般常識。
それは、青汁がブレイクしたきっかけとなったキューサイの青汁のCMの「マズイ。もう一杯!」の名セリフが定着しているからとも言われています。
当時の青汁は、お世辞にも「おいしい」とは言えませんでした。
けれども、今では土壌や原材料の改良などで、だいぶ飲みやすくなっています。
しかも、はちみつや豆乳、抹茶などをブレンドして、子供でも飲みやすい青汁もあるんですよ。
青汁も野菜ジュースも値段はほとんど同じなのも、青汁人気のカギなんでしょうね。